はじめに
Pablo’s Revenge(パブロズ・リベンジ) は、 ブリーダー Tiki Madman によって開発された Animal Mints × Sherb Cake の交配ハイブリッド。
アメリカのクラフト市場で急速に評価を集めており、 その名の通り「スイートで危険な香り」を放つ、存在感抜群のストレインです。
Pablo’s Revenge は「Cookie 系 × Sherb 系」という、近年のクラフト市場で最も完成度の高い遺伝ラインの1つ。
香味バランスと心理的作用のコントロールを両立することを目的に設計された、いわば“精密な現代型ハイブリッド”です。
基本情報 / 遺伝 (Genetics)
- ブリーダー: Tiki Madman
- 親株: Animal Mints × Sherb Cake
- タイプ傾向: Indica 優勢(約 60% Indica / 40% Sativa)
- THC: 約 20〜23%
- CBD: 0.1% 未満(低含有)
- 開花期間: 8〜9 週間
Animal Mints 由来の「メントール+クッキー」香と、Sherb Cake の「バニラ+甘味ノート」が融合。
Indica 優勢ながら、Sativa 的なリフト感を失わないのが特徴。
精神的高揚と身体的沈静のバランスを狙った構成です。
香りと風味 (Aroma & Flavor)
香りはスイート・ミント・ガスが主軸。 吸い始めはミントとバニラのような甘さが立ち上がり、 後半にかけてディーゼルやスパイスの深みが現れます。
Verano のガイドでは、 「Caryophyllene、Limonene、Pinene が主要テルペン」と記載されています。
Caryophyllene によるスパイシーな下支えと、Limonene の明るいトップノートが特徴的。
加えて Pinene の清涼感が“ミント様”の香りを強化し、全体を爽快かつ重厚に仕上げています。
テルペン構成 (Terpene Profile)
- カリオフィレン (Caryophyllene): スパイス・ペッパー系。抗炎症・鎮静作用の報告あり。
- リモネン (Limonene): 柑橘系の明るい香り。気分を高める傾向。
- ピネン (Pinene): 松やミントの清涼感を生むテルペン。集中力維持にも関与。
- フムレン (Humulene): アーシーな要素を付与。
- リナロール (Linalool): 微量検出。リラックス効果を補強。
Limonene × Caryophyllene × Pinene の三角構成は、“覚醒と鎮静の両立”を実現するクラフト配合。
バランス型ハイブリッドの中でも完成度が高く、Blue Lobster 同様に心理安定と感覚強調の中間帯に位置づけられます。
効果 (Effects)
Pablo’s Revenge は、最初に軽いハイと気分高揚をもたらし、 時間の経過とともに深いリラックスへと移行します。
ユーザー報告では「幸福感・創造性・軽いボディハイ」「夜に最適」などが多く、 精神的安定と快眠サポートを兼ねるとの声もあります。
THC 20〜23% 帯は中〜高強度。 初期相に Limonene 優位で気分上昇 → 後半に Caryophyllene 優位で鎮静。
体感の移行がスムーズで、いわゆる「スローレンジ型ハイブリッド」として非常に理想的な反応プロファイルを示します。
外観と栽培 (Appearance / Growing Info)
Pablo’s Revenge は中程度の樹高を持ち、開花期間はおよそ 8〜9 週。
花は青紫がかった濃緑色にアンバーのピストル、密度の高いトリコームが特徴。
Prime Cuts Nursery によれば、 フロスティで濃厚な樹脂構造を持ち、抽出用途にも適しているとされています。
環境耐性は高く、温度ストレスにも比較的強い。
特に光量を確保した屋内栽培でトリコーム密度が顕著に上昇する傾向。
フェノごとの差は出やすいが、どのカットも樹脂量が豊富で“ビジュアル映えする株”です。
まとめ
Pablo’s Revenge は、甘い香りとガスノートを併せ持つモダン・クラフト系ハイブリッド。
Tiki Madman による遺伝設計の精度と、テルペンの多層的バランスが光る一株です。
Indica 寄りながらも、創造的・明瞭なハイを維持するその設計思想は、 まさに現代的な「精密ハイブリッド」の象徴といえます。
Pablo’s Revenge は“甘香×ミント×ガス”のトリプルレイヤーを科学的に再現した秀逸な設計株。 Blue Lobster と並び、ポスト Cookies 時代の象徴的ストレインとして研究価値が非常に高いです。
⚠️ 日本国内での法的注意喚起
本記事は海外市場で流通するカンナビス品種の紹介・教育目的のものであり、 日本国内での所持・使用・栽培・譲渡は大麻取締法により厳しく禁止されています。
この記事は文化的・学術的観点からの解説であり、実際の使用を推奨するものではありません。